クリントン財団から受け取った資金を開示するよう判事がギレーヌ・マックスウェル被告に命令【エプスティーン事件関連訴訟 】
連邦裁判所判事は、ギレーヌ・マックスウェル被告(59歳)に対し、「クリントン・グローバル・イニシアティブとクリントン財団から受け取った資金」を明らかにする財務記録など、大量の秘密文書を、今後2週間以内に提出するよう6月25日(金曜)に命じた。
問題の文書は、もともとジェフリー・エプスティーンの被害者とされるバージニア・ロバーツ(旧姓ジフレ)さんがマックスウェル被告を民事で訴えたことに関連して法廷に提出されたもの。ロバーツ(旧姓ジフレ)さんは、ジェフリー・エプスティーンとマックスウェルの「性奴隷」として自由を奪われ、何年も人身売買に利用されたと主張しており、2015年にマックスウェルを名誉毀損で訴えていた。
6月25日に連邦裁判所判事が下した命令文書を投稿したツイート:
Ghislaine Maxwell cannot suppress evidence the government obtained from a grand jury subpoena of records from her civil litigation with Virginia Giuffre, a federal judge ruled in her criminal case. pic.twitter.com/KPSIZW3fEp
— Adam Klasfeld (@KlasfeldReports) July 1, 2021
【訳】政府は、ギレーヌ・マックスウェルとバージニア・ジフレとの間で争われた民事訴訟の記録を、大陪審が召喚したことにより入手した。マックスウェルは、その政府が入手した証拠を隠匿することはできないと、連邦判事が彼女の刑事訴訟で判決を下した。
英アンドルー王子(左)、バージニア・ジフレさん(中央)、ギレーヌ・マックスウェル(右)
(Photo via Florida Southern District Court)
バージニア・ジフレさんがマックスウェルに対して起こした民事訴訟は、2017年に示談が成立したがその内容は非公開となっている。しかしマックスウェルが2020年7月に逮捕されたことで、これらの秘密文書に改めて世間の注目が集まっている。
マックスウェルがクリントン夫妻の慈善事業から受け取った資金を明らかにする一連の記録は、なぜクリントン元大統領が、未成年への性犯罪と人身売買ですでに有罪判決を受けていたジェフリー・エプスティーンと交友関係にあったのか、そして彼のプライベートジェット(通称「ロリータ・エクスプレス」)になぜ少なくとも27回も搭乗していたのか、その理由を明らかにするかもしれない。
ジェフリー・エプスティーンとビル・クリントン元大統領
(Photo via OAN)
マックスウェルの弁護団は、「これらの資料を開示しようとすることは、係争中の刑事事件において彼女が公正な裁判を受ける権利に影響する」と主張し、マックスウェルが直面している性的人身売買に関する刑事裁判に向けて、彼女の個人的な記録を封印しようと何度も試みていた。
マックスウェル被告は、1994年〜2004年の間、エプスティーンが性的虐待を行うために未成年の少女たちを勧誘するのを手伝った共犯者とされている。2019年、エプスティーンは性売買と性売買を行うための共謀罪で起訴されたが、裁判を前に保釈を拒否されていた。そして勾留されていたマンハッタンの留置場で彼は突然、謎の死を遂げた。ウィリアム・バー司法長官(当時)は、死因は自殺と公式見解を発表しているが、有名な法医学専門家で元検察医であるマイケル・ベイデン医師は、絞殺による他殺を示す一貫した結果が得られたと検死結果を語っている。
昨年7月にマックスウェルの訴訟で開示された文書には、エプスティーンによる犯罪の犠牲者だと訴えている女性たちが宣誓証言で語ったみだらな告発内容が記されていた。
ジフレさんは、2015年に公開された宣誓供述書の中で、マックスウェルとエプスティーンが、彼のカリブ海のプライベートアイランドで行っていた「絶え間ない」乱交を詳細に述べている。
ジフレさんは弁護士たちに次のように宣誓供述している:
あまりにたくさんの少女たちがいたのを思い出します。
ブロンドの女の子たち、ブラウンの髪の女の子たち、赤毛の子たちもいました。みんな美しい女の子でした。年齢は15歳〜21歳くらいに私には見えました。
このプライベートアイランドで、マックスウェルが他の女性と性行為しているのを「100%」目撃したともジフレさんは証言している。
昨年7月にFBIに逮捕されたマックスウェル被告は、ブルックリンのメトロポリタン拘置所に未決拘留されている。彼女は無罪を主張しており、裁判までの仮釈放を5回訴えているが、いずれも却下されている。
マックスウェル被告は、エプスティーンと共謀して性的人身売買に関与したとして、8件の起訴に直面している。彼女の裁判開始日は11月に設定されている。
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