ロシア国内に「大量のドローン攻撃」 空襲サイレンが鳴り響きロシア各地で大混乱——和平交渉が軌道に乗るのを妨害するためのサボタージュか?
ロシアは、現地時間の2月28日(火曜)、複数の無人機による攻撃を受け、そのうちの1機は同国南部の石油貯蔵施設で火災を引き起こし、別の1機はモスクワ郊外を攻撃したと、ロイター通信が報じた。
石油貯蔵施設への攻撃は、クリミア半島の南東約240kmに位置するトゥアプセで起こった。ロイターは地元メディアの報道を引用して次のように伝えている:
無人機が上空を飛んでいるのが目撃された後、緊急サービスは、一晩かけてロシア南部の石油貯蔵施設の火災を消したと、RIA通信が火曜日に伝えた。
トゥアプセは、最も近いウクライナ領から約500km離れており、仮にウクライナ側から無人航空機が発射されたとすると、かなりの距離を飛行したことになる。
午前2時30分頃、この石油貯蔵施設で発生した火災は、約200平方メートルの面積に広がった後、鎮火された。「石油タンクには影響がなかった。石油製品の流出もなかった。負傷者もいない」と地元当局者のセルゲイ・ボイコ氏は説明している。
同じ日、モスクワ地方でも無人機が墜落し、アンドレイ・ボロビョフ知事は、民間のインフラを狙った作戦であった可能性が高いと発表している。
ボロビョフ知事は自身のテレグラム・チャンネルで次のように記している:
これはグバストボ村の近くで起きました。標的はおそらく民間のインフラ施設だったのでしょう。損害は受けなかった。地上では死傷者も被害もありません。・・・ロシア連邦保安局(FSB)と他の管轄当局が事態に対処しており、住民の安全を脅かすものは何もありません。
複数の未確認報道によると、モスクワ地方で墜落したこの無人ドローン(記事冒頭の写真)は、ウクライナ製のUJ-22エアボーン(Ukrjet社製)であるとモスクワ・タイムズ紙は伝えている。
ロシア国防省は声明の中で、石油施設に対する攻撃が行われたのと近い時間にロシア南部で別の無人機攻撃があったことについて言及し、これを迎撃したと発表した:
クラスノダールとアディゲアでの攻撃は「鎮圧」され、いかなる損害も与えなかったと(ロシア国防省の声明は)記している。
しかし、クリミア半島の南東約240kmにあるクラスノダールの石油貯蔵施設で火災が発生し、上空を飛行するドローンが目撃されたとのロシアの国営通信社による報道があった後、このような事態が発生している。
ロシア国防省は次のように発表している:
ウクライナの政権は、クラスノダール地方とアディゲア共和国の民間インフラを攻撃するために無人航空機を使用した 。これら無人航空機は、電子戦部隊によって無力化された。
【訳】モスクワ地方を含むロシア西部全域で空襲サイレンや警報がテレビやラジオで流れました。「注意! 注意! 空襲警報発令!全員直ちに避難してください!…ロケット弾の危険性があります!」
さらに、ベルゴロド州の国境地帯でドローンによるインシデントが発生した可能性もある。デイリー・ビーストは、ロシア人にとって混沌の夜となったと伝えている。
この攻撃は、地元メディアが「大量のドローン攻撃」と表現したものの一部であり、この24時間の間に激化したようだ。
Bazaによると、月曜の朝、ウクライナとの国境に近いベルゴロド州のアパートの住民たちは、4機のドローンのうちの1機が建物に衝突したため、夜中に避難を余儀なくされた。別のドローンはスーパーマーケットの屋上に着陸して爆発し、敷地内を燃やした。
【訳】⚡️爆発物を満載したドローンがクラスノダール準州のロスネフチ石油基地を攻撃した – Baza。
また、サンクトペテルブルクでもドローン攻撃が試みられた可能性がある:
その数時間後、サンクトペテルブルクのプルコヴォ空港では、当局が周辺空域を閉鎖したため、運行停止状態となった。この地域で「未確認飛行物体」が目撃されたことへの対応と報じられている。
【訳】⚡️ ウクライナの情報ソースTpyxaは、これがサンクトペテルブルク上空にいたドローンの動画だと主張している。
RQ-4に少し似ている。
ロシア現地の報道によると、月曜夜から火曜にかけて、ロシアのさまざまな都市に対して、合計6機~12機以上のドローンが飛来した可能性があるという。
この1年間、西側がウクライナへの軍事支援を強化する一方で、ロシアの軍事基地を含む機密施設に対して散発的なドローン攻撃や妨害工作が数多く報告されてきた。
米国の特殊部隊経験者が昨年12月に発表した調査報告書によると、ロシア国内で頻発している秘密破壊工作の多くにはCIAが関与しているという。ウクライナでの紛争と西側が支援する代理戦争について、プーチン大統領は最近、ロシア国民の生存をかけた戦いだと考えていると語り、「存亡の危機」であるとほのめかしている。
独仏の首脳がゼレンスキーに和平交渉を促したことが報じられ、そしてチャイナが先週金曜日には交渉による停戦のための12項目の計画を発表し、ここ数日、最終的な仲介による和平に真剣に取り組もうという国際的な機運が高まっていただけに、今回、ロシアへ大胆な攻撃が行われたタイミングは重大な意味がある。和平への取り組みが軌道に乗る前に、その試みは妨害されてしまうのだろうか?
▼ この日のドローン攻撃による火災や墜落した無人機の画像
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