ジェフリー・エプスティーンのNYの豪邸をゴールドマンサックスの元幹部が5100万ドル(約56億円)で購入
大手投資銀行ゴールドマンサックスの元重役であるマイケル・ダフィー氏は、性犯罪と人身売買の罪で前科のあったジェフリー・エプスティーン所有のマンハッタンの豪邸を、5100万ドルで購入した。ダフィー氏の広報担当者が明らかにした。
金融系ケーブル局のCNBCは、同広報担当者のコメントを3月16日に次のように報じている:
「ダフィー氏は、過去にこの住居に足を踏み入れたこともなければ、その所有者(ジェフリー・エプスティーン)と一度も会ったことはない。しかし、ダフィー氏はニューヨークの将来を強く信じており、この街の最高の日々は過去のものとなったと言う人々とは反対の立場を取る」と、ダフィー氏の広報担当者であるスチュー・ロウザーは語った。
ジェフリー・エプスティーン事件については、2019年の2度目の逮捕時から、本サイトでも追っている:
【連載】エプスティーン事件Part 1:司法と政界を揺るがす全米史上最大のスキャンダルに発展か
死亡したエプスティーンの遺産管理人たちは、マンハッタンのアッパー・イースト・サイドにあるこのタウンハウス(約2600平方メートル=約787坪)を、2020年7月に最初に8800万ドルの価格をつけて売り出していた。しかし今年初め、遺産管理人たちはこの価格を約26%値引きし、6500万ドルに値下げしていた。
8800万ドルの価格がつけられたジェフリー・エプスティーンの豪邸
(Photo via FOX Business)
しかし世界的に知られる犯罪者エプスティーンの名前により永遠に汚されたこの豪邸には買い手がつがず、遺産管理人たちはさらに値引きを行い、今月ダフィー氏に5100万ドル(約56億円)で売却する契約にこぎつけた。
当初の設定価格から、42%の値引価格でこの不動産は売却されたことになる。負のイメージがついてしまった不動産になかなか買い手がつかなかったことに加えて、コロナ禍によりニューヨークの住宅市場が低迷していることも大幅な値引きにつながった可能性がある。
この豪邸の売却益は、エプスティーンから性被害を受けた女性たちの救済基金に充てられる見込み。
投資家で富豪だったエプスティーンは、未成年の女性たちを性目的で人身売買した罪で起訴されていたが、2019年、ニューヨークの拘置場で死亡しているのが発見された。
検察は、彼のマンハッタンの豪邸が、性目的の人身売買犯罪が行われた現場の一つであると語っており、ここで「数百枚、もしくは数千枚」の一糸まとわない少女たちの写真が発見されている。
ダフィー氏がこの物件を購入するに至った経緯として、同氏が暗号通貨の投資取引で巨額の投資利益を得ていたとBusiness Insiderが報じている。ビットコインは、直近6ヶ月で4倍以上(435.4%)、そして過去2年間で13倍以上(1,366.60%)も価格が急騰している。
マイケル・ダフィー氏
(Photo via US News)
ダフィー氏は、大手投資銀行ゴールドマンサックスで30年近く勤務し、今年3月に引退するまでグローバル市場部門を統括した。ダフィー氏がこのエプスティーンの豪邸を自身のメインの住居とするつもりかについてはコメントを発表していない。
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