トランプ陣営の戦略は選挙人270票を獲得することではなく、バイデンに270票を取らせないこと?——時間切れが迫る米大統領選、各州の現状まとめ
法廷闘争や再集計が行われている各州の最新ニュース:
■ ウィスコンシン州
11月18日(水曜)、トランプ陣営は部分的な再集計を求めるためにウィスコンシン州選挙委員会に300万ドルを納付した。
BREAKING: WI Elections Commission, after seeing President Trump’s recount petition and objections, is trying to change the recount manual at an emergency meeting tonight at 6 pm to make objections harder to make. This must be stopped.
— Andrew Hitt (@AndrewHittGOP) November 18, 2020
【訳】速報:ウィスコンシン州選挙委員会は、トランプ大統領による再集計請願書と異議申し立てを受け取った後、再集計マニュアルを変更しようとしている。今晩6時、彼らは緊急会議を開き、異議申し立てを行うハードルを上げようとしている。これは止めなければいけない。
Typical for Democrats… they broke the rules, so now they’re trying to change the rules.
They’re running scared now. https://t.co/QzDdHDpMpK
— Jenna Ellis (@JennaEllisEsq) November 19, 2020
【訳】民主党がいつもやること・・・彼らはルールを破った。そして今、彼らはそのルールを変えようとしている。
彼らは今ビクビクしている。
そしてこの日、トランプ大統領は、選挙日直後にウィスコンシン州で起きた奇妙な票の動きについてグラフを投稿している:
Look at this in Wisconsin! A day AFTER the election, Biden receives a dump of 143,379 votes at 3:42AM, when they learned he was losing badly. This is unbelievable! pic.twitter.com/nhiLMmyHBn
— Donald J. Trump (@realDonaldTrump) November 19, 2020
【訳】ウィスコンシン州(で起きた)これを見てみろ!選挙後の次の日、午前3時42分、彼らはバイデンがひどく負けていることを知った時、バイデンは14万3379票もドサっと一度に獲得した。これは信じられないことだ!
■ ジョージア州
ディカーブ郡での手作業による再集計中、1人の選挙監視員が9626票のエラーを発見したと報じられた。ジョージア州共和党委員会のデービッド・シェイファー委員長は次のように発表している:
One of our monitors discovered a 9,626 vote error in the DeKalb County hand count. One batch was labeled 10,707 for Biden and 13 for Trump – an improbable margin even by DeKalb standards. The actual count for the batch was 1,081 for Biden and 13 for Trump.
— David Shafer (@DavidShafer) November 18, 2020
【訳】我々の選挙監視員の1人が、ディカーブ郡での手集計中に9626票のエラーを発見した。一束の票には、バイデンに1万707票、トランプに13票とラベル付けが行われていた。これはディカーブ郡の基準からしてありえない票差だ。この一束の票の実際の票数は、バイデンが1081票、トランプが13票だった。
シェイファー委員長は、もしこのエラーが発見されなかった場合、トランプが同州のファイエット郡、フロイド郡、そしてウォルトン郡でリードしていた票差をすべて消し去ってしまうところだったと語っている。さらに、この選挙監視員による宣誓供述書が州務長官に提出されており、ジョージア州共和党委員会の弁護士が「調査を要請している」と語った。
■ ペンシルバニア州
11月18日(水曜)、ペンシルバニア州最高裁は、トランプ陣営が起こした約8000票の郵便票に対する異議申し立てを審理することに合意した。トランプ陣営は、これら郵便票は不適切な記入が行われているため、無効とされるべきだと主張している。
トランプ陣営の主張によると、これら郵便票には署名は行われているが、返信用封筒の外面に氏名、住所、または日付が手書きで記入されていないという。この訴訟を、先週金曜、フィラデルフィア下級裁判所は却下していた。その理由は、封筒には氏名と住所が事前に印刷済みであったため。州の選挙法では「記入」の定義が曖昧であるとブルームバーグ通信は報じている。
ペンシルバニア州最高裁の判事は、2人が共和党、そして5人が民主党と、トランプ陣営にとっては不利となっている。
また、トランプ陣営は、引き続き選挙結果について選出証書が発行されるのを阻止しようと試みている。民主党支持者が多い地域で、投票用紙の記載ミスを訂正する機会がより多く与えられているとして、不公平な選挙プロセスが行われたと主張している。連邦裁判所に提出された訴訟では、68万票もの郵便票が、共和党の投票立会人による適切な監視を受けずに集計されたと申し立てを行っている。
同州では、バイデン候補が7万票以上リードしている。
■ ミシガン州
同州ではバイデン候補が約15万票リードしており、トランプ陣営はデトロイト市があるウェイン郡が選挙結果の選出証書を発行することを阻止する戦略に出ている。昨晩、4人(民主党と共和党からそれぞれ2人ずつ)の構成員から成るウェイン郡の開票点検委員会(Board of Canvassers)は、そのうち2名の共和党メンバーが選挙結果に証書を発行することを拒否していた。しかしその3時間後、この2人の共和党メンバーは屈服し、ミシガン州のジョセリン・ベンソン州務長官が監査を行うことを条件に選出証書を発行することに同意した。この背景には、民主党員らからこの共和党メンバー2人に脅しがあったと報じられている。
州の選挙管理委員会メンバーらは、11月23日に最終選挙結果を承認するために集まる予定。
■ ネバダ州
ここでもバイデンが3万票以上のリードをつけている。ネバダ州でも訴訟が起こされており、トランプを勝者とするか、もしくは選挙結果は無効であり勝者なしと宣言しその証書が発行されることを要請している。トランプ陣営は、「不正選挙と乱用により、ネバダ州で主張されている選挙結果を正統性がない状態にしている」と主張している。トランプ陣営は、州外に住む約1万5000人が違法に投票したと主張している。
■ アリゾナ州
アリゾナ州共和党委員会は、抽出された票を新たに手作業で集計することを求めた訴訟について、法廷が判断を下すまで、マリコパ郡が選挙結果に選出証書を発行することを一時停止させるよう判事に請願書を提出した。今週月曜に提出されたこの請願書の中で、選挙管理委員メンバーたちは、今週木曜もしくは金曜に選挙結果についての選出証明を発行する計画であることが明らかとなっている。マリコパ郡が選挙結果を承認する期限は11月23日だが、州務長官室が選出証書を発行する期限は11月30日。
【関連記事】
アリゾナ州で次々と問題発覚——ドミニオン社製投票機械を認証することを怠った共和党委員長が辞任|集計プロセスを監督する州務長官はトランプの支持基盤を「ネオナチ」とツイート|外国人が大量に投票?
【全訳】トランプ陣営を代表してジュリアーニ顧問弁護士がフィラデルフィアで記者会見を開く|「不正投票は民主党を運営している詐欺師たちによる連携された動き」
BonaFidrをフォロー