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【オピニオン】ポスト・トランプというアメリカへの墓碑銘

【オピニオン】ポスト・トランプのアメリカへの墓碑銘

MAGAハット(Photo via Flickr)

トム・ルオンゴ筆|1月20日|Gold, Goats, ‘n Guns掲載

(編集部:トランプ支持者であるトム・ルオンゴ氏は、今の絶望を乗り越えようと、この痛烈に皮肉の効いたエッセーを執筆したのだと思います。)

 

ドナルド・トランプがもはや大統領ではなくなったことに、私はせいせいしている。実際、私はとても興奮している。ここ数週間で私が感じた中で最高の気分だ。

 

トランプの4年間は、おぼろげな希望、守られなかった約束、そして見せかけの言説だった。

 

ちょっと待って。私を誤解しないでくれ。彼は死ぬほど楽しませてくれた。私が根本的に同意する多くのことをしてくれた。そして、人類史上かつて構築された中で最も腐敗した最大の組織を崩壊させるスピードを加速してくれた

 

彼はメディアを冷笑し、彼が大統領である最終日まで自惚れた官僚組織に対して断固たる態度をとり、そして私たちの支配者階層がどれほど深く腐敗しているかを明るみに出してくれた

 

これをやってくれたこの男のことを、私は心底愛している。

 

しかし、私はこうしたことに、気持ちの整理をつけた。前に進む時だ。

 

今日、私はトランプにもアメリカ1.0にも懐かしさを感じない。

 

私は、左翼が4年前に行なったヒステリックで大げさな抗議行動と同じことを行うことを拒否する。バイデンが大統領になった。「復元」は完了した。彼はレーガン以来のトランプ以外のどの大統領とも違いがない。

 

私は、劣ったブッシュ、レイピストのクリントン、謎の男オバマに対して抱いたのと同じ程度の感情しかバイデンには抱いていない。

 

バイデンは、私がもはや一切の親しみを持たないシステムのための代理人にしかすぎない。トランプは、常に両手の中指2本をこのシステムに対して大きく立てていた。あまりに多くの保守たちが、トランプが4年間そうするのを助けてきた。

 

私の読者の1人が、こうした事態を完璧にまとめたコメントを投稿してくれた:

もしトランプが公平に勝利し、「(選挙の)盗難」が起こらなかったらと考えてみて欲しい。私たちには、現状維持で見せかけの希望という、さらなる無能な4年を手に入れただけになっていただろう

 

あの盗まれた選挙が起こったのは、なんという神の恵みだろう。なぜなら、あれは人民を政治エスタブリッシュメントからデカップリングし、人民を解放したのだから。確かに、だからグレート・リセットは起こってしまっている。だけど誰がそんなことを気にするだろうか?

 

もう誰もがそれについて知っている。

 

必要は発明の母である。そして人々が自由であると「感じている」限り、彼らは自由ではない。それがこれまでに作り上げられたやり方だった。このデカップリングは起こるべくして起こった。

 

これは、意図せぬ結果の法則がはっきりと示されたケースだ。今日という日は、私たちが将来に対して明白なビジョンを持つことができた日として、安堵とともに見られるべきである

 

結局、彼らは支配力を再び手中に収めるために選挙を盗んだ。そしてそうすることで、彼らの権威を完全に拒否することのお膳立てをすることになった。

 

保守たちのあまりに多くは、いまだにアメリカという伝説を信じている。それは今日終わりにすべきだ。

 

大統領就任式までに行われた政界内の人間ドラマ、軍隊の動員、そして議事堂で起こった暴力の前兆となる息を飲むようなニュースの見出しの数々は、最高の政治ショーでしかなかった

 

そして彼らはこのことを知っている。この魔人ジーニーを魔法のランプに戻す方法はない。

 

この写真は、ポスト・トランプのアメリカでは全てが壊れてしまったことを集約している。アメリカを象徴するシンボルはあるが、そこにはアメリカ国民がいない。

軍隊と政治家は至る所にいるが、彼らに(その権力を与えることに)同意した、統治される人たちがいない

 

みなさん、画像が与える印象は重要だ。世界は、米国が共和国から独裁主義国へと移行するのを目撃している

 

ギル・スコット・ヘロンは間違っていたようだ。なんと言おうとも結局、革命はテレビ中継されるのだ。

 

連邦議会議事堂での仕組まれた暴力事件から2週間で、復讐に燃えた共和党のリーダー(ミッチ・マコーネル)によってトランプは場内で強烈なパンチを喰らい、そして明らかに舞台裏で彼の腕はねじ上げられてしまった。

 

より良く状況を知るべき人たちは、自力でそれを見ることができない。

 

金持ちのボンボンであるドナルドが何をするつもりだと彼らは思っていたのか?内部告発者やジャーナリストのために自ら進んで犠牲になるとでも思っていたのか?トランプは、結局のところ、トランプでしかない。

 

これは計画だったのだ。トランプは、最終的に負ける必要があった。彼の支持者たちは辱めを受ける必要があった。ジュリアン・アサンジへの恩赦など、当初から決して与えられる計画はなかったのだ

 

大規模な機密解除など、最初から決して行われる計画などなかった。

 

トランプは、最初からワシントンDCを焼き尽くすことなど許されていなかった。

 

もしこの中のどれでも起こる予定だったのなら、それは何年も昔に起こっていただろう。

 

これこそが、トランプが去ったことに私が喜ぶ理由だ。なぜなら、見ていられないほど哀れな「自分は正しい政治観念を持っている」という主張や、お役所的な動きの悪さ、メディアの嘘、そして(民主党に対するメディアの)恥さらしなお世辞行為を、さらに4年も見続ける生活をしたいと、あなた方は本当に思うだろうか?

 

いや違う。今日のアメリカの崩壊は、それを仕組んだ人々の監視下で起きることになる。それが大多数の人々の同意を得ることはない。しかし、私たちが本当に自分たちに正直であるなら、オバマ政権下、劣ったブッシュ政権下、そしてクリントン政権下でもそれは起こっていた(ことを私たちは知っていた)。

 

トランプは、事態を面白くしてくれた男だったが、彼もまた、(アメリカ国内の)不和といういかなる考えを、私たちが持たないようにした。

 

今日は、トランプ支持者たちがようやく大人に成長できる日だ。彼は、アメリカが自らを助けることができるように天から送られたオレンジ色のキリストではなかった。計画など存在しなかったのだ。

 

トランプは、カルビン・クーリッジ以来、どの大統領もやってこなかった難題をやり遂げようとした単なる1人の男だった。

 

だから彼は破壊されなければいけなかった。だから私たちは、最終的に彼を乗り越えていかなければいけない

 

アメリカが沈んでいく中、そして私たちが享受してきた法の保護の残りカスが、「国内テロ」という名目で奪い去られていく中、私たちは奇妙なことに自由だ。

 

今、誰もが開眼している。「キノコ」(=怠惰で何も達成しない人間)が大統領になっている。

 

トランプという見せかけの希望がなくなった今、人々は、私が常に抱いてきた結論に到達することができる——政治が私たちをこのような状況に陥れた。政治は、私たちをこの状況から救い出すことはない

 

私たちは、ようやく子供じみたレッド・チーム(共和党)対ブルー・チーム(民主党)の対立構造を置き去りにすることができる

 

こんな偽物の二党体制は終わった。共和党は死んだ。民主党は、その頂点を極めようとする者たちが互いにナイフを取り出して傷つけ合う準備が整っている。彼ら両党ともに私たち人民を嫌っている

 

連邦議会議事堂は、包囲されていることを知っている。右翼の民兵組織やネオナチによってではなく、私たち人民が彼らに対してもはや何も感情を抱かなくなっているといることに対する、彼ら自らの恐怖心によって・・・

 

・・・例外は、哀れみの感情だけだろう。

 

だからトランプのために祝杯を掲げ、彼の幸運を祈り、そして彼の限界を受け入れよう。この帝国は復讐心とともに戻ってきた。ポスト・トランプという素晴らしい新世界がここに到来した。

 

そしてこれほど気分を爽快にしてくれる想いはない。

 

* * *

 

BonaFidrから:トランプ大統領の退任を惜しむ動画。

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