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オールドメディアが伝えない海外のニュース

米大手TV局のNBC とCBS、警察のボディーカメラ映像を意図的に編集し印象操作——ナイフを持った黒人少女と銃を持ったメキシコ系少年の2つの事件で武器が視聴者に見えないように編集

米大手TV局のNBC とCBS、警察のボディーカメラ映像を意図的に編集し印象捜査——ナイフを持った黒人少女と銃を持ったメキシコ系少年の各事件で武器が視聴者に見えないように編集で削除

ナイフを手に別の少女に襲いかかるマキア・ブライアントさん(16歳)

アメリカ4大テレビ局のNBCとCBSが、また証拠映像を編集し、印象操作報道を行っていることが明らかとなった。

 

4月20日(火曜)、オハイオ州コロンバスで、16歳の黒人の少女が別の黒人の少女をナイフで刺そうとしているところを、駆けつけた白人警察官に射殺される事件が発生した。警察官の発砲により死亡したのは、マキア・ブライアントさん(16歳)。この日は、ジョージ・フロイドさんに対する過失致死罪等の容疑で、元警察官のデレック・ショービンに有罪評決が言い渡された日でもある。

 

左翼ジャーナリストやツイッターで「言論の自由」を謳歌している「認証済みアカウント」の言論人たちは、死亡したブライアントさんが武器を持っておらず丸腰だったと誤って一斉に報じたため、警察に対する批判や緊張が一気に高まる事態となった

【訳】メディアvsボディーカメラ

 

(添付された左派メディアDaily Beastの記事)

この事件についてマキアさんの祖母と父親から聞かされたという(遺族の)ブライアントさんによると、彼女(マキアさん)はすでにナイフを庭に落としていた。しかし警察官は、警告することなく彼女に対して4回銃を発砲したと彼女は語った。

 

警察は嘘をつくと思うわ。彼女の家族が実際、その現場にいたということに私はとても感謝している」と(遺族の)ブライアントさんは語った。

(太字強調はBonaFidr)

 

しかしこの報道から1日も経たず、公開された警察官のボディーカメラ映像により、マキア・ブライアントさんが警察官に撃たれた時、彼女は明らかにナイフを振り回してもう一人の黒人の少女を刺そうとしていたことが明らかとなった。

 

警察官のボディーカメラ映像【衝撃的な映像のため閲覧にはご注意ください】:

 

向かい側の家に設置された監視カメラの映像:

 

しかし、NBCニュースは、このボディーカメラの映像が公開された後になっても、マキア・ブライアントさんが武器を持っていなかったという印象操作報道を続けた。ナイフで刺されそうだと説明している911(日本の110番に相当)への通報部分を編集でカットし、ボディーカメラの映像も手にナイフが見える直前で画像を停止してNBCニュースは放送した。

 

NBCニュースの印象操作報道を投稿したツイート:

 

【訳】オハイオ州コロンバスで発生した警察官が関与する銃撃事件を報じる中で、NBCの(夜のニュース番組)Nightly Newsは、少女が「私たちを刺そうとしている」と911に通報する発言部分を編集で削除して偽造した。彼らはまた、銃で撃たれる直前に、加害者の手にナイフが握られているのを視聴者に見せていない。

 

それとは対照的に、CBSイブニングニュースは、911コールの重要な部分を放送した。「成長した女の子たちが、ここで私たちに危害を加えようとしている。私たちを刺そうとしている」と通報者は言っている。

また、CBSイブニングニュースは映像をスロー再生し、犯人の手に握られたナイフにズームインしている。

 

しかしホワイトハウスのサキ報道官は、記者からこの事件について質問されると、警察官の行為を「暴力」と非難し、ナイフを持って襲いかかっていた黒人の少女をその被害者と語った:

この事件について言及する機会をあなたがくれたので言わせてもらいますが、コロンバス警察による16歳のマキア・ブライアントさん殺害の件は悲劇です。彼女はまだ子供でした。私たちは、彼女の友人や家族、そして彼女を失って傷つき、悲しんでいる地元の人々のことを想っています。

 

私たちは、警察による暴力が黒人やラテン系の人々やコミュニティに偏って影響を与えていること、そして黒人男性や少年と同様に、黒人女性や少女も高い確率で警察からの暴力を受けていることを知っています。

 

NBCニュースは、2012年に黒人少年のトレイボン・マーティンさんがジョージ・ジンマーマンに銃で撃たれ殺害された事件を報じた際も、その時の911コールの通報内容を意図的に編集し、ジンマーマンがレイシストであるかのように聞こえるよう改変して報道していた。その後、NBCニュースは意図的な編集を認め、謝罪メッセージを発表していた。しかしそれから9年が経った今もなお、NBCニュースは同じような印象操作を繰り返している。

 

* * *

 

一方、マキア・ブライアントさんの事件では正確な報道をしたCBSも、先月、同じように警察官のボディーカメラ映像を編集し印象操作を行っていることが明らかとなっている。

 

今年3月、シカゴで、メキシコ系の少年アダム・トレドさん(13歳)が銃を持っているところを、警察官に撃たれ亡くなる事件が発生した。

 

この警察官は、銃声を聞いたとの連絡を警察無線で受け取り現場に駆けつけた。この時、アダム・トレドさんは、「口頭での指示を無視して全速力で逃走し、また半自動拳銃で武装していた」ため、警官は発砲したと警察は発表している。

 

この事件を、CBSニュースは次のように報道した:

https://twitter.com/CBSNews/status/1382817430314057730?s=20

【訳】注意:映像は生々しく過激な内容です

 

新たに公開されたボディーカメラの映像は、シカゴ警察が13歳のアダム・トレドを追跡し、彼が両手をあげるようにいという命令に従っているように見える中、警察が彼を発砲し死亡させたシーンを映している。

 

そしてCBSニュースの印象操作を指摘する投稿:

【訳】CBSニュースでは、警察のボディーカメラ映像の左右の両端を切り取ったバージョンを公開している。つまり、アダム・トレドが銃を持っているところが映っている部分は、画面の外に出てしまっているため、見えなくなっている。

 

フル映像はこちら。「ひいき目に見て」、CBSニュースは、物議を醸している警察の銃撃事件というような激しい怒りを招く問題を見て、ボディーカメラのフル映像を見せるよりも、モバイル端末の(縦の)画面で見やすくなるように表示の最適化を行うことを優先した(そのため、この銃撃事件に至るまでの重要な事実を編集で削除した)。

 

https://www.chicagocopa.org/case/2021-1112/

 

追跡する警察官に撃たれる直前、トレドさんの手に拳銃が握られている様子:

【訳】「武器を持っていない」

 

(引用ツイート)シカゴで子供が1人殺された。彼の名前はアダム・トレド。彼は13歳だった。彼は武器を持っていなかった。彼は手をあげていた。

(太字強調はBonaFidr)

 

CBSニュースは、最近、報道番組「60ミニッツ」がフロリダ州のロン・デサンティス知事に対して行ったインタビュー動画についても重要な部分を大幅に編集でカットし、あたかも知事が記者からの質問から逃げて回答していないかのような映像を放送し、大きな批判を浴びている。

 

メディアはなぜ嘘をつくのだろうか?

 

歴史を振り返ると、イギリスがインドやビルマ(ミャンマー)などの植民地を統治する際は、必ず地元住人の間に不和や分断を生み出し、彼らの怒りの矛先が自分たちに向かわないようにしていた。まさにこうした「分割統治(divide and rule)」は、支配者が被支配者を統治する典型的な手法である。今のアメリカは、まさにメディアを牛耳る支配者たちが、アメリカ国民の分断を煽り「分割統治」しようとしていると考えれば、「メディアはなぜ嘘をつくのか?」という問いへの答えは自ずと見えてくる。

 

分割統治とは?

「分割して支配せよ」というフランスの国王ルイ 11世の言葉に由来する支配,統治技術の一つ。統治者が被統治者間の人種言語階層宗教イデオロギー,地理的,経済的利害などに基づく対立,抗争を助長して,後者の連帯性を弱め,自己の支配に有利な条件をつくりだすことをねらいとしている。過去の植民地経営,支配にしばしば用いられ,イギリスのインド統治はその典型とされる。現代でも,国際政治の分野だけでなく,国内における選挙 (都市票と農村票の分離) ,労働組合 (第1,第2組合の分裂) の対策など,対立の契機を含んだ集団制御に適用できる。

(出典:コトバンク

 

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