米国諜報機関はすでに新型コロナの発生源に関する「膨大な」未検証の証拠を持っている + 天然起源を示す証拠は「ほとんどない」と政府高官——NYタイムズ担当記者は「レイシスト」と反発 + チャイナ政府は新説で反論
今週、ジョー・バイデンは、米国の諜報機関に対して90日以内に新型コロナウイルスの発生源について「決定的な結論に近づくことができる」報告書を提出するよう要請した。この発表に対する反応が、様々なところで起きている。
■ 米国諜報機関はすでに「膨大な」情報を持っているが未検証
複数の現職のアメリカ政府高官が匿名を条件に語った内容を、ニューヨークタイムズ紙が5月27日(木曜)に次のように報じた(有料記事):
バイデン大統領が、90日以内に即行でコロナウイルス・パンデミックの発生源を解明するよう要請する前、諜報機関の高官たちはホワイトハウスに対して、彼らがすでに膨大な未検証の証拠を持っているが、それらはコンピュータを使った解析が必要であること、そしてそれがこの謎を明らかにする可能性があることを伝えていた。複数の政府高官が語った。
(太字強調はBonaFidr)
つまり、米国政府は、すでに膨大な情報を収集していたにもかかわらず、それに手をつけず対応を遅らせていたことを意味する。米国政府が手をこまねいている間、チャイナは証拠を隠蔽・改竄し、国際調査団への協力を拒否している。
また、ジョー・バイデンのホワイトハウスは、すでに大量の証拠があることを知った上で、「90日以内に報告書を出すよう」要請したことにもなる。
そして国務省の元高官であるデービッド・アッシャー氏は、新型コロナウイルスが人獣共通感染症として自然に発生したという考えは「馬鹿げている」と、5月27日(木曜)にFOXニュースに出演した際に語っている:
アッシャー氏:米国国立衛生研究所(NIH)や、ファウチ博士が所属する国立アレルギー感染病研究所(NIAID)をはじめとする科学界の主張にもかかわらず、COVID-19が自然に、人獣共通感染症として進化したことを裏付ける証拠がほとんどないことを私たちは発見した。
研究室で作られた、もしくは何らかの超自然的な発生源であるというデータが、調査を重ねるごとに過度に積み重なっていった。
* * *
一方、新型コロナウイルスは天然起源であるといまだに主張している左派メディアの記者や、自国に責任が及ぶことを避けたいチャイナ政府は、突拍子もない反発をしている。
冒頭の政府高官の発言を報じたのはニューヨークタイムズ紙のジュリアン・E・バーンズ記者とデービッド・E・サンガー記者であるが、同新聞社で新型コロナを「主に」担当しているアプールバ・マンダビリ記者は、研究所漏洩説を語ることは「レイシストだ」と5月26日にツイートし炎上している。同記者は、後にこのツイートを削除している。
保守系メディアのジャック・ポソビエック記者は、その削除された投稿のスクリーンショット画像を投稿している:
Hi @apoorva_nyc! Why did you delete this? pic.twitter.com/Htl8KighnT
— Jack Poso 🇺🇸 (@JackPosobiec) May 26, 2021
【訳】ハイ、アプールバ・マンダビリ!なぜ君はこれを削除したんだい?
(添付された画像)いつの日か、私たちは研究所漏洩説を議論することを止め、そしてもしかしたら、これがレイシストの根源となっていることを認めるかもしれない。だけど悲しいことに、その日は今日じゃない。
Insiderのコラムニスト、ジョッシュ・バロ氏もマンダビリ記者のこの投稿を記者の観点から批判している:
It damages the NYT’s reputation to have a key reporter on the most important story of the year say a valid news angle shouldn’t be discussed because it has “racist roots.” Aren’t they supposed to be in the news business? https://t.co/OVaQ0ysCzz
— Josh Barro (@jbarro) May 26, 2021
【訳】今年の最も重要な話題について、主要記者が正当なニュースの切り口を「人種差別の根源」という理由で議論すべきではないと発言することは、ニューヨークタイムズの評判を落とすことになる(*)。彼らはニュース・ビジネスにいるのではないのか?
(*BonaFidrコメント:ニューヨークタイムズの評判はすでに凋落している。)
エドワード・スノーデンの告発内容を報じた記者として一躍有名になったグレン・グリーンウォルド記者/弁護士もまた、次のように批判している:
Oh my god: I didn't realize what her job is.
— Glenn Greenwald (@ggreenwald) May 26, 2021
The NYT's COVID reporter is saying we should stop talking about the lab leak theory — *even if it's how COVID entered humans *– because that theory (unlike, I guess, the wet market theory) is racist.
Who cares what happened: NYT. pic.twitter.com/NAtI9N2mJx
【訳】チャイナの研究所からウイルスが逃げ出したのではないかと疑うのは人種差別的だが、チャイナの海鮮市場で人間に感染したと主張するのは人種差別的ではない、という理由を誰か私に説明してくれないか?どちらかというと、後者の方が人種差別的ではないだろうか?
それに、意義ある質問は「何が起こったのか」ではないだろうか?そうではないのか?
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オーマイガー:彼女が何の仕事をしているのか気がつかなかった。
ニューヨークタイムズの新型コロナ担当記者が、研究所漏洩説について議論するのをやめるべきだと言っている——*たとえそれが新型コロナが人間に感染した方法であったとしても*——なぜなら、この説は(海鮮市場説とは違って)人種差別だから。
何が起こったかなんて誰も関心がない byニューヨークタイムズ
そしてチャイナ政府は、当然、自らに改めて向けられた疑惑の目を否定する声明を今週木曜に発表している。
チャイナ外交部の趙立堅報道官は、ホワイトハウスに対して自らがこのパンデミックに果たした役割を反省し、チャイナに責任を押し付けないよう求めた。さらに、バージニア州北部で「原因不明の」病気が発生していたことや、コロナパンデミックが発生する直前に電子タバコに関係する「ベイプ病」のアウトブレークが起きていたことに「説明」を行うようホワイトハウスに要求した。
そして、趙立堅報道官は、武漢ウイルス研究所に向けられた疑惑を、逆にメリーランド州にあるアメリカ陸軍の医学研究施設に向けている:
(メリーランド州にある)フォート・デトリック基地が疑惑に満ちていることも私は強調しておきたい。アメリカには200以上の生物学的研究所があり世界に広がっている。それらの場所にはどれだけの秘密があるのか?
この趙立堅報道官は、昨年3月には、「新型コロナウイルスを武漢に持ち込んだのは米軍」とツイートしている。
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