アンソニー・ファウチは米軍の生物兵器開発を担当、ピーター・ダザックはCIAの工作員——新型コロナウイルスの起源調査委員会を主導するジェフリー・サックス教授 x ロバート・F・ケネディJr.氏【対談】
ジェフリー・サックス教授（左）とRFK Jr.氏(Screenshot via Children’s Health Defense)
サックス教授：私には滑稽なことです。ちょっと悲しいですが。それは何かというと、彼は私が反科学的だといって完全に怒り狂っていたのですが、情報公開法（FOIA）で明らかにされたうちの一つが、ダザックがアメリカ国立衛生研究所（NIH）に提出した研究費の申請書類でした。その書類に共同研究者として記載されていたのは誰だと思いますか？こいつだったのです！私は彼に、そして全員に質問していました。「（NIHやダザックと）過去に関係したことはあるか？」とね。（はい、と認める）言葉は一言もありませんでした。
この人物は（ダザックと）共同研究者でした。もちろんのように、彼らのうちの何人かが同じように共同研究者だったことが判明しました。なので、私は「このタスクフォースは閉鎖しないといけない」と考えるに至りました。「私たちはこのタスクフォースを利用しない。これについての事実を得るために、別の方法で調査しないといけない」と。
他の科学者たちは、「サックス、何をやってるんだ！なんて無謀だ！なんて反科学的なんだ！」と私に非難の言葉を浴びせてきました。彼らは散々に嘘をつきまくっていたにもかかわらず、です。彼らは自分たちに利害相反があることを隠蔽し、（真実が知られることを）妨害していました。彼らは次から次へと私を攻撃してきました。かなりの連携プレーでした。以上がこのお話について２つ目の側面です。
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サックス教授：3つ目の側面は、断然興味をそそるものです。私たちが学んだ第一の点は、網の目のようになっている人脈、利害相反の関係です。基本的に彼ら全員がアメリカ国立衛生研究所（NIH）からの研究助成金、つまりアンソニー・ファウチを中心にして存在していました。彼らはアンソニー・ファウチが支援するグループでした。これは今回のことで非常に不快だった部分です。
そして私たちが学んだ第二の点は、情報公開法（FOIA）によって（政府が）自らをさらけ出してしまったことです。・・・それを実際に見てみると驚きです。結構なゲスの極みだと私は思いました。一般的に私は政府にそれほど期待していませんが、科学分野については、私もいまだにある種の希望を抱いていました。（科学分野の政府には）もうちょっとましな誠実さがあるだろう、と。
しかし私たちが知っているように、（パンデミックの発生）初日から、アメリカ国立衛生研究所（NIH）は世間への対応に一枚かんでいました。私はそれが2020年2月1日だったと見積もっています。それよりも前だったかもしれませんが、2020年2月1日は、今となっては悪名高い秘密の電話が行われた日です。この日、（NIHの長官）フランシス・コリンズとアンソニー・ファウチが準備して、（英国の）Wellcome Trustのジェレミー・ファーラーや生物学者のグループと電話が行われました。
フランシス・コリンズ
ジェレミー・ファーラー
サックス教授：この生物学者グループのほぼ全員が、2月1日に「どうもこれ（新型コロナウイルス）は、大方、実験室で生成されたもののように見える」と話していました。単に「実験室から放出された」ではなく、「実験室で生成されたもの」、と言ったのです。これは興味深いことです。そして彼らがなぜそう言ったのか、人々は理解することが重要です。なので私が噛み砕いて説明しましょう。
COVID-19を発症させるウイルスのSARS-CoV-2は、SARS-1に似ています。しかしゲノムの小さな１カ所が改変していて、このウイルス（SARS-CoV-2）を非常に感染力が高く危険なものにしています。この部分は「フーリン開裂部位（furin cleavage site＝FCS）」と呼ばれています。・・・3万のヌクレオチドから成るウイルスのうち、12のヌクレオチドにある4つのアミノ酸が、このウイルスをSARS-CoV-1よりずっと危険なものにしています。
このウイルスの遺伝子配列を調べた当初、研究者たちは「このウイルスにはフーリン開裂部位がある」と気付き、「これは一体どこからきたんだ？」と話していました。すぐに考えられた仮説は、誰かがそこに埋め込んだということです。なぜなら、「フーリン開裂部位」は、科学的に非常に関心が高い研究対象だからです。というのも、それはすでに存在が知られているからです・・・実際、SARS-1が発生して以来・・・もしSARSに似たウイルスを持ってきて、その「S1/S2接合部（S1/S2 junction）」と呼ばれる部分に「フーリン開裂部位」を挿入すると、潜在的にそのウイルスの致死性や病原性を相当高めることができ、感染力も高めることができます。ですので、「フーリン開裂部位」が科学的関心の対象になったのは、オリジナルのSARSのアウトブレークにまで遡ることができます。アメリカ国立衛生研究所（NIH）が資金提供する研究者グループにとっても、2015年以降、非常に関心が高い研究対象となっています。
いずれにしても、重要ポイントは、2020年2月1日、ウイルス学者たちがこのウイルスを調べたとき、「ワオ。フーリン開裂部位か。これはこのSARSのようなウイルスの中で唯一のFCS（フーリン開裂部位）だ。なんてことだ。これは、誰かがこれをここに挿入した可能性を示している」と考えました。
しかしご存知の通り、2月3日までの公式見解では、「これは自然発生したものだ」というものでした。そして2月4日までに、非常に影響力を持つことになる論文『SARS-CoV-2の近位起源について（The proximal origin of SARS-CoV-2）』の草稿が準備されます。これはその後、2020年3月に雑誌「ネイチャー」に掲載されました。この論文は、「このウイルスは完全に自然に（動物からヒトへ）飛び火したものだ」と記していました。ちなみに、私はこの論文を読んで、「ほらね、科学者たちはこれは自然に飛び火したものだ、実験室から出てきたものではないと言っている」と（友人たちに）話していました。しかしこれはでっちあげられたものでした。これとは真逆の見解が話し合われた最初の電話から、数時間のうちにこの物語（公式見解）はでっちあげられたのでした。これが（彼らの）行動に関するお話です。
そして今回のお話の3つ目の側面は、まさに真の研究アジェンダについてです。（これまでの話をまとめると）1つ目はファウチを中心とした研究者たちの奇妙な行動、2つ目は公式見解の捏造です。そして3つ目は、このパンデミックに至るまで、何年にもわたって科学界で何が起きていたのか、についてです。
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