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アンソニー・ファウチは米軍の生物兵器開発を担当、ピーター・ダザックはCIAの工作員——新型コロナウイルスの起源調査委員会を主導するジェフリー・サックス教授 x ロバート・F・ケネディJr.氏【対談】

ジェフリー・サックス教授(左)とRFK Jr.氏(Screenshot via Children’s Health Defense)

サックス教授:9・11の後、アメリカ国防総省はバイオディフェンス(生物兵器防衛)を、国立アレルギー感染病研究所(NIAID)に移管したのです。その「バイオディフェンス」がどんな結果を伴ったのか、どんな生物兵器を生んだのかはさておき、です。

ですので、(私がお話ししてきた)これら多くの研究作業は、生物兵器防衛という極秘の環境下に置かれたものでした。これは、透明性が・・・「ここで何が起きているのか?」という理解があまりにない状況であることを意味します。極秘の環境下でなければ、もっと透明性があったでしょう。

私はかなりショックを受けました(ため息)。なぜなら、私はファウチととても仲良くさせてもらっていましたから。20年以上前の2000年と2001年に、私は世界保健機関(WHO)の委員会のリーダーを務め、HIV/AIDSによって亡くなっているアフリカの貧困層へ抗レトロウイルス薬を届けるために後押ししていました。このときファウチは非常に助けになってくれました。また、私は、マラリア対策のための世界基金の構想に協力しました。これに関して私は彼と協力しました。

このように私は彼と友好的な関係でした。彼の権限の下にバイオディフェンス(生物兵器防衛)があるなどとはこれっぽっちも知りませんでした・・・これら諸々の疑惑を聞くまでは、です。それまで、ファウチが特定の問題になると頑固になることについて、「なんでだ?私は全く理解できないんだが?」と科学者たちに話していました。「彼はワクチンを開発することに固執しているからなのか?」とも思いましたが、「ジェフ!その理由は(ファウチが管理している)生物兵器防衛に関する(研究)ポートフォリオのせいだからだよ!」(と科学者たちに諭されました)。

このように、(ファウチが関わる生物防衛研究について)聞くことや知ることは非常に困難でした。(ノースカロライナ大学の)ラルフ・バリックが、15年以上も前に、すでにSARS-CoVsウイルスを使った生物兵器戦争の可能性について執筆していたということは特筆すべきことです。

ラルフ・バリック

(Screenshot via Children’s Health Defense)

サックス教授:最初にSARSが出現した時、その直後、バリックは生物兵器や生物兵器戦争について論文を執筆していました。その兵器に使えるウイルスの一つは、SARS-CoVである可能性があると書いていました。それが今起きていることなのでしょうか?それが(隠された)計略・意図なのでしょうか?私にはわかりません。私はそうであると主張しているわけではありません。しかし、私が言っているのは、私たちには説明がなく、NIHは私たちにその説明を行っていないということです。

そしてあなたがおっしゃったように、これら研究は、SARS-1にまで遡ります。最初のSARSのアウトブレークが発生した直後、とても頭の切れる科学者がFCS(フーリン開裂部位)をSARS-CoV-1に挿入し、「ワオ!これによって感染力がかなり高まったぞ!」と言っているのです。そして2009年に彼らはそれを再び行いました。そしてあなたが言うように、バリックはいわゆる「リバース・ジェネティクス・システム(reverse genetics system)」と呼ばれるものを考案しました。これはウイルス操作を可能にするもので、あなたがお話しされた「シームレス・ライゲーション(Seamless Ligation)」を、彼は「no see ’em(目に見えない)手法」と呼んでいました。画家が絵画に自らのサイン(署名)をしないように、この生物学者は、私たちにウイルスが自然発生したものか実験室で生成されたものかを知らせる「署名」をウイルスにしないのです。これらのこと全てが示しているのは・・・オーマイガッ・・・非常にリスクの高い研究テーマが進められていたということです。

私にとってアメージングなのは・・・すいません、この文脈で「アメージング」と言ってしまうと、また私はあまりに世間知らずのように聞こえてしまいますが、実際、私は一歩進むごとにそう感じたのです。(音声が途切れ途切れ)2020年3月に「ネイチャー・メディシン」に、「これは自然発生したものである」というストーリーが掲載されました。これによって、(ウイルスは)自然発生したものであるという物語がセットされました。

しかしこれは全くもって滑稽で不合理なことです。なぜなら、「これは実験室から由来したものなのか?」という質問について、この記事が行っていた主張は信じられないような内容だったからです。「いや違う。これは実験室由来のウイルスではない。なぜなら、私たちが目にしているこのウイルスは過去に報告されたことがないウイルスだからだ」と記していたのです。そしてそこには誰でもオンラインで詳細を調べることができるよう「脚注12」と記されていました・・・そしてこの脚注12とは、2014年の記事についてだったのです。2014年です。2019年末に発生したアウトブレークについて、それが実験室から発生したという可能性が間違っていることを証明する根拠に、彼らは2014年の記事を使ったのです。そしてこれは出版掲載されました。私が聞いたところによると、この記事は、2020年に最も多く引用された生命医学分野の記事になりました。

率直に言って、これ(この記事)はゴミです。なぜなら、重大な疑問、核心についての疑問がある場合、本物の科学者であれば「まいったな、ここで何が起きているのかわからないぞ。これは実験室から来た可能性はあるだろうか?そうだ、確実にその可能性はある。起きるとすれば○○といった経緯で起きるだろう。執筆者として、執筆陣である我々としては、実際にその実験室で何が行われてきたかという情報について通じていないため、わからない」と言うでしょう。科学的な声明とはそういうものであったでしょう。

しかしそうではなく、それは(創作された)「物語」でした。意図的な誤誘導です。なぜなら、真面目な科学者であれば誰一人として、「いや違う。これは実験室から来たものではない。私は(その根拠として)2014年の論文を引用する」というようなことは言えないからです。これはほとんど冗談のような話です。もしかしたら彼らにしてみるとこれは本当に冗談だったのかもしれません。「これ(こんな冗談のような言い訳)で逃げ切れるかやってみよう」(というつもりだったのかもしれません)。

いずれにしても、彼らは全くの嘘、でっちあげられた「物語」を発表し、私たちに「そっちの方向(実験室漏洩説の方)を見るな」と言いました。しかし今から振り返ってこの記事を見ると、あまりにばかばかしく、表面的なことについてすら不条理です。「この記事はばかげている」と言うのにウイルス学者である必要はありません。

次に、2021年に雑誌「セル(Cell)」に別の記事が掲載されました。ちなみに、これもまた非常に高く評価されているジャーナルです。これもまた新手の策略(真剣に取り上げるに足らないもの)でした。これら危険な実験が行われていたことが明るみになった後にもかかわらず、この記事は、「このウイルスは、武漢ウイルス研究所で研究中であるとこれまで報告されていた3つかそこらのウイルスとは似ていない」と記していて、「試験されたことのないウイルスを使うことは不合理である」などと実に厚かましいことを書いていました。この記事は、まるで大人がそれを読むはずがないとでも思っているかのように、実際にそんなことを書いていたのです。「これで心配は解消された」(とでも言いたいかのように)。

滑稽なのは・・・いや、滑稽ではなくこれらは全て命が関わる大真面目なことで、確かな試算によるとこのパンデミックによりほぼ1800万人の人々が亡くなりましたが、アメージングなのは、彼らはこのこと(実験室漏洩説)について興味を示すべきだったのに、彼らは一瞬たりとも興味を示すことがなかったということです。私たちはそのことを知っています。

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