ロシアゲート捜査でヒラリー・クリントンの弁護士が起訴される——「この起訴はロシアゲート疑惑の捏造に加担した米国メディアに対する起訴と同義」とグレン・グリーンウォルド氏
ジョン・ダーラム特別捜査官は、9月16日(木曜)、2016年の大統領選挙期間中に、当時の候補者であったドナルド・トランプ氏を誹謗中傷するために虚偽の発言をしたとしてマイケル・サスマン弁護士を起訴した。そして翌17日(金曜)、大陪審はサスマン弁護士を起訴している。
サスマン弁護士は、ヒラリー・クリントン陣営の選挙キャンペーンに自身が関与していることを明かすことなく、トランプ候補に関する不利な情報をFBIに提供していた。ワシントンポスト紙など全米のメディアが彼の起訴について一斉に報じた。
27ページにわたる起訴状では、コンピュータ事件を専門とする元連邦検事のマイケル・サスマン弁護士が、ヒラリー・クリントンの政治活動チームのために密かに行動していたにもかかわらず、クライアントの代理人として行動していないと主張し、「FBIにこの疑惑を提供した際の彼の立場について虚をついた」と告発している。
ワシントンポスト紙は次のように伝えている:
起訴状によると、サスマンは、ロシアの銀行(アルファ銀行)とドナルド・トランプ前大統領が所有する会社との間にサイバー上のつながりがある可能性について、「FBIにこの疑惑を提供した際の彼の立場について虚をついた」としている。
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サスマンは自身の弁護士事務所のクライアントであるヒラリー・クリントンの大統領選挙キャンペーンを秘密裏に代表して行動していた、という検察の見立てをダーラム(特別捜査官)は追究していると、これらの人々は述べている。
ダーラム特別捜査官は、トランプ政権時に、2016年の大統領選挙においてFBIが果たした役割を捜査するために任命された。
ダーラム特別捜査官事務所は、声明の中で、この捜査は「継続中」であると指摘しており、トランプ氏に対してロシアゲート疑惑をでっち上げた黒幕たちがどこまで明らかにされるかが注目されている。
Washington Free Beaconのチャック・ロス氏は、ロシアゲート捜査について次のようにポイントをまとめている:
New and interesting information in the Sussmann indictment. His tech executive client allegedly accessed non-public info about Trump, and they coordinated all of this with agents of the Clinton campaign. Are the walls closing in? pic.twitter.com/kZMsf6MYfE
— Chuck Ross (@ChuckRossDC) September 16, 2021
【訳】サスマンの起訴状には、新しく興味深い情報がある。彼のテック系重役である顧客がトランプの非公開情報にアクセスしたとされ、彼らはクリントン陣営のエージェントとすべてを調整した。(悪者たちは)追い詰められている?
(太字強調はBonaFidr。以下同様。この「テック系重役」とは誰なのかが広く話題となっている。)
【訳】FBIは、マイケル・サスマンがジェームズ・ベーカーに伝えた情報に基づいてアルファ銀行の捜査を開始したが、サスマンはその情報がインチキであることを知っていた。ダーラムが記しているように、FBIはその誤った情報を追って時間とリソースを無駄にした。
【訳】これは巨大だ。サスマンが代理人を務めたテック系の重役が、トランプ・オーガニゼーションとアルファ銀行の間のつながりを偽装することを議論していた。この重役や他のリサーチャーたちも、トランプ・オーガニゼーションが関わる不正な接触があったとは思っていなかったが、サスマンは後にFBIやメディアに「あった」と主張することになる。
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サスマンは、アルファ銀行のインチキ話を仕掛けるために記者(*)と会っていた時間を、クリントン陣営に費用請求した。
(*この記者の1人で、起訴状に「レポーター2」と記されている人物は、左派系のインテリ雑誌『アトランティック』のスタッフ・ライターであるフランクリン・フォアー氏である可能性が高いと、憲法学者のジョナサン・ターリー教授はコラムの中で指摘している。)
【訳】サスマンがFBIを動かした。彼らはジョージ・パパドプロスがミフスドに会った時のことについて真実を話さなかったと、彼(パパドプロス)を告発するのに使ったのと同じ言い訳を使い、彼ら(FBI)が重要なことを見逃す原因を作った。一言でまとめるとそんな感じ。
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うっ大サイズ(の新情報)。大統領選挙キャンペーンを専門とする法律事務所が、*連邦政府の契約データ*にアクセスし、それを政治的目的のために選挙期間中に大統領候補者に渡した。そんなことが許されるとは思わない。
サスマン弁護士が起訴される見込みと速報が流れた16日(木曜)、弁護士でジャーナリストのグレン・グリーンウォルド氏は次のようにこのニュースを解説している:
【訳】トランプとアルファ銀行に関する偽のストーリーをFBIやメディアに流し、その後クリントン陣営の代理人であることを否定して嘘をついたパーキンス・コイ弁護士事務所の弁護士を、ロシアゲートの様々な不正を捜査している特別捜査官のジョン・ダーラムが起訴しようとしている。
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トランプが秘密のサーバを使ってロシアの銀行とやり取りしていたというペテン(捏造)は、ヒラリー自身が推進し、以下のようにSlateの主導により各メディア機関が宣伝していた。ロシアゲート疑惑を構成した多くのものと同様に、それは民主党全国委員会(DNC)とその協力者であるメディアによってでっち上げられた完全な詐欺だった。
【訳】まとめると、民主党全国委員会(DNC)とつながりがある弁護士ーークリントンの弁護士であるマーク・エリアスとパートナー関係にあるーーがトランプとロシアの関係を捏造し、それをジャーナリストを装った民主党全国委員会(DNC)の工作員に流し、ヒラリーにそれを宣伝させ、そして自分が誰のために働いているのかについてFBIに嘘をついたのだ。
一言で言えば「ロシアゲート」だ。
(添付されたツイート:当時ヒラリー・クリントンが投稿したメッセージ)
コンピュータ科学者たちは、トランプ・オーガニゼーションとロシアの銀行を結びつける秘密のサーバーを明らかにしたようだ。
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FBIの弁護士が、トランプ陣営の元幹部であるカーター・ペイジをスパイするための令状を取得するために、外国諜報活動偵察法(FISA)の裁判所に嘘をついて有罪になったことを思い出してほしい。
真の犯罪者は、ロシアと共謀した(とされる)人々ではなく、ロシアゲート詐欺を実行した人々だったのだ。
【訳】チャック・ロス(@ChuckRossDC)が指摘するように、ロシアゲートの嘘で起訴されようとしているヒラリーの弁護士は、ニューヨークタイムズ紙の国家安全保障担当記者であるチャーリー・サベージ(@charlie_savage)が最後に出版した書籍をPRするのを手助けしていた。サベージはアフガニスタンで「ロシア人による懸賞金(**)」というCIAの嘘を広めただけでなく、こんな逸話も広めていた:
(添付されたチャーリー・サベージの8月29日付けツイート)
アメリカは今、ISIS-Kに対する優れたインテリジェンスの見通し線を持っている。
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サベージは過去に優れた重要な報道をしてきたが、ボブ・ウッドワード(***)以外に、民主党の安全保障国家工作員とこれほどまでに結びつき、絡み合っている企業ジャーナリストは、彼をおいて他にいないだろう。そしてレポーターたちが彼ら(国家工作員)の道具となると、そういうことが起きる。
(**アフガニスタンでロシアの軍事諜報部隊が米兵に懸賞金をかけ、タリバンの武装勢力に米兵を殺害させていたという捏造報道。)
(***ワシントンポスト紙のボブ・ウッドワード氏は、最近、出版予定の新刊本『Peril』の中でマーク・ミリー統合参謀本部議長が人民解放軍の将軍と行った秘密の電話会談について暴露したとして話題となっている。)
さらに、グレン・グリーンウォルド氏は、9月19日(日曜)に次のタイトルのコラム記事を発表している。
BonaFidrをフォローヒラリー・クリントンの弁護士が起訴されたことは、ロシアゲート(捏造詐欺事件)の片棒を担いだ米国メディアの起訴でもある
バイデン政権の司法長官が承認した、司法省による新しい起訴文書は、ロシアゲート詐欺に明るい光を当て、いかにジャーナリズムの腐敗が鍵を握っていたかを明らかにしている。